2025年5月18日、洞爺湖マラソンで私は3時間3分35秒で完走できました。私のこれまでのベストタイムが3時間25分12秒でしたので、自己ベストを一気に約22分縮めることができました。
ただ月の直近の走行距離は200kmほど。いわゆるサブ3を目指すランナーのように「走り込み型」の練習はしていません。そして今回私はあくまでも3時間25分の自己ベスト更新を目指しての、3時間3分でしたのでゴールして自分でもびっくりのタイム。
日々の仕事に加えて約週1回の出張や家族サービスと、まとまった時間を確保できない中でも結果を出せたのは、“質”にこだわった基礎の積み上げにあったことを今回の洞爺湖マラソンで証明できました。
「距離を踏む時間がないけどタイムを狙いたい!」そんなランナーに向けて、私が実践してきた“時短でも結果が出る”トレーニング法を紹介します。
月200kmでもフルマラソン3時間3分台で走れた理由
ANA洞爺湖マラソン2025に向けては、最大JOGで25km、距離走としても20km走を数回やったのみで、25km以上の距離は一度も走りませんでした。
以下は昨年2024年10月からこの記事を書いている2025年5月25日、5月18日の洞爺湖マラソンのフルマラソンの走行距離を合わせた月間走行距離です。
北海道在住の私は毎年11月下旬から3月下旬まではスキー三昧の日々を送っており、大好きなスキー優先でどうしても走行距離が少なくなります。実際に洞爺湖マラソンに向けて練習を本格的に再開したのは2025年3月上旬からになります。
この月間走行距離で、2025年5月18日の洞爺湖マラソンでは以下のラップで走れました。
25キロ以上の距離を走っていなかったので、20キロ以降不安でしたが終わってみればネガティブスプリット。26キロ以降ペースを上げることができて、最後まで脚が売り切れることがありませんでした。
当初3時間25分の自己ベスト更新できれば良いかな?くらいで走り始めましたが、終わってみれば自分でもびっくりの3時間3分35秒。なぜここまで走れたのか?を以下自分なりに深掘りしてみました。
距離よりも「質」にこだわった
月200kmというと、一般的にはサブ3.5レベルとも言われる走行距離。今の私を取り巻く環境では物理的に月300kmとか400km走るのは現実的ではありませんでした。
その中で結果を出すためには、1回1回の練習の質が何より大切でした。なので私は3月頭から全国で練習会を行なっているアミノサウルスの北海道練習会に週1回参加しました。
サウルス北海道練ではインターバル走や速いペースでのペース走、ウェーブ走、ビルドアップ走など、60分以内でスパッと終わる練習メニューが主なものでした。この週1回の質の高い「負荷練」が私にはドンピシャでした。
サウルス練は毎週木曜日でしたので、あと土日どちらかに1000m5本(つなぎ200mJOG)のインターバルをやったり一人20kmペース走(1キロ平均4分15秒〜30秒)でやったりしてましたが、それ以外は完全休養か朝に30-40分JOGする程度でした。
30km走なしでも後半粘れた背景
洞爺湖マラソンでは、30km以降も脚が止まらず、26km地点からペースアップして、キロ4分15秒で押し切ることができました。
洞爺湖マラソンまでにロング走を一度も走らなかった私は、20km以降不安で仕方ありませんでしたが、1週間前から走ることを我慢して軽めのJOGや完全休養を多く取り入れたことで、ゴールまで脚が売り切れることがありませんでした。
これは日々の“走らない時間の工夫”の積み重ねの賜物と考えてます。走らない時間の工夫の積み重ねについて以下に私が日々実践していた基礎トレーニングについてご紹介致します。
日々の隙間時間で行った基礎トレーニング
30km以上のロング走を走っている時間が確保できない私は、日々の隙間時間で以下のことを実践しました。
これからご紹介する基礎トレーニングがあってこそ、予想もしなかった大幅な記録更新につながったと実感してます。
エアロフィットアクティブで呼吸筋を強化
ほぼ毎日7~8分、エアロフィットアクティブという機器を用いて使用して呼吸筋を鍛えました。息を吸って履いてを強度を調節して繰り返し行うトレーニングです。
この一見地味なトレーニングですが、呼吸筋トレーニングによって以下の効果が期待できると言われてます。
- 酸素供給量の最適化
- マラソン持久力の向上
- 正しいランニング姿勢
- 日々の疲労軽減
- 熟睡できる
- 精神的な安定
私はかれこれ1年以上このエアロフィットアクティブを使用して呼吸筋トレーニングを続けてきましたが、その効果として、日々の激しい練習や2025年の伊達ハーフマラソン(1時間24分28秒)と洞爺湖マラソン(3時間3分35秒)のレース中でも「ゼーハー」する場面がほとんどなく、酸素摂取効率が向上した実感がありました。
これが間違いなく今回の22分自己ベスト大幅更新に寄与したことは間違いないと実感してます。そして何よりも呼吸筋トレーニングを行うことで、深く呼吸ができることで深く眠ることができ熟睡できるようにもなります。
深く吸って深く吐くことでマインドフルネスにもなりますので、仕事にもマラソンにも大いに貢献してくれます。
特にレース中の呼吸の乱れによるペースダウンの心配がある方には、このエアロフィットアクティブを用いた呼吸筋トレーニングを超絶おすすめします。
エアロフィットアクティブを用いた呼吸筋トレーニングについての記事はこちら↓

上半身筋トレでフォーム安定
胸・背中・腹筋などの上半身の筋トレをルーティン化することで、姿勢保持力がアップします。特に体幹トレーニングを中心にほぼ毎日就寝前に行いました。
昨年2024年からほぼ毎日、時間にして5-10分ほどです。YouTubeで毎日違う体幹や腹筋を寝る前にやるだけです。これを習慣化しました。
ちなみに私は「まめたまの筋トレ日記」さんの3-4分で出来る腹筋・体幹トレーニングを行なってます。
体幹だけやりたい時には「TKD PROJECT」さんの「箱根駅伝強豪校が行う体幹トレーニング」をやってます。

すると2025年シーズンに入りランニング仲間から「フォーム変わった?」「めちゃくちゃ腰高で綺麗なフォーム」と言われるようになりました。去年までは全く言われなかったのですが・・
上半身の筋肉トレーニングを行うことで、後半にフォームが崩れにくくなり、省エネで走れるようになりました。2025年5月の洞爺湖マラソンでも上半身に違和感を感じることなく、本当に最後までラクに走ることが出来ました。
jog後の流し✖️3本を必ず実施 スピード神経を維持
短時間でも神経系への刺激を入れるために、また脚の可動域を広げる目的で、JOG後に3本程度の流し(150mくらいを気持ちよくスピードを出して走る)を必ず実施しました。これが功を奏しました。
2024年の昨年からJOGの後に流し(ウインドスプリント)を取り入れたことによって、ハーフマラソンのタイムが大幅に向上しました。これが、レースでペースアップする力につながりことを実感しました。
「JOGはできてもインターバルなどの刺激系の練習をしている時間がない!」という方は、JOG終わりに流しを入れるだけでも、レース当日の走りが全然変わってきます。ぜひ流しを取り入れてみてください。
JOGや練習前のランニングドリルの実施でフォームリセット
私はJOGや練習前にはスキップ系やハイニーなどのドリルを必ず行い、体の可動域を広げ、正しいフォームを身体に思い出させてから走り出すようにしてます。多くの市民ランナーが疎かにしている部分がココです。
特に真下着地を意識したランニングドリルを行ったことで、昨年から綺麗な着地とランニングフォームが出来上がったことによって、洞爺湖マラソンでの大幅記録更新に繋がったと考えてます。
ちなみにランニングドリルは『「ランニング塾」塾長新田颯』さんのYouTubeを参考に行ってます。
走る前にトータル10分もかからずに出来ますので、時間がない方でもおすすめの基礎的トレーニングになります。
他のサブ3ランナーとの決定的な違い
私は今回の洞爺湖マラソンで3時間3分35秒と、去年の自分では想像出来なかったサブ3間近まできました。ただ周りのサブ3ランナーと私の決定的な違いはやはり「距離」です。
それでもなぜここまでサブ3ランナーに迫ることが出来たのでしょうか?
「距離」ではなく「回復」と「積み重ね」
多くのランナーが週末に30km走をし、月300km以上走る中、私はどうしても物理的な理由から“その時間”が取れませんでした。
その代わり回復と積み上げを優先し、故障しない身体作りに努めました。それが上記にご紹介した負荷の高い練習を週に1回スパッと行って、後の日はガッツリ休むかJOG&流しをやるということです。
「疲労が抜けにくい世代」の戦い方
私のように40代半ばになると、若い頃と違って疲労が抜けにくくなってきます。
私のランニングスタイルは基本2日に1度走る(週に1度は負荷練習)、後の日は完全休養日。出張が多い仕事なので出張先では温泉サウナ付きのホテルを選択して回復を意識してます。
疲労が抜けた状態で高品質な練習を行うことを重視した結果が、今回の3時間3分35秒という結果につながったと考えてます。
シューズ選びも記録達成に重要な要素
私は当ブログで多くの厚底カーボンシューズをレビューしてきましたが、その中でも昨年からクセがなくしっくりきて、しかも自己ベストを連発してくれているのがプーマの「ディヴィエイトニトロエリート3」です。
上記でご紹介した距離ではなく基礎の積み上げということもありますが、プーマの「ディヴィエイトニトロエリート3」による恩恵も大きいと感じてます。
私はこのプーマ「ディヴィエイトニトロエリート3」を2024年秋から履き始めて、札幌マラソンのハーフ、東京レガシーマラソンのハーフ、そして2025年5月の洞爺湖マラソンのフルマラソンで自己ベストを3連発出来ました。
プーマ「ディヴィエイトニトロエリート3」は、他社厚底カーボンと比べて履いた瞬間や走っている時のクセがなく、どんな脚力のランナーでも履きこなせる厚底カーボンシューズだと感じてます。
もし記録に伸び悩んでいるなら、一度お試しいただく価値は十分に高いと実感しております。
プーマ「ディヴィエイトニトロエリート3」のレビュー記事はこちら↓

まとめ|「距離を踏めない」ことは弱点ではない
練習時間に制限がある中でも、目的意識を持った基礎練習を継続することで、結果を出すことは可能だということが、今回証明されました。
「走る時間がないからタイムは狙えない」と諦める前に、ぜひ日々の“基礎の積み上げ”を意識してみましょう!
月200kmでも、呼吸筋・筋力・スピード神経・フォームを日々少しずつ磨いていけば、フルマラソンサブ3は夢ではないことを今回私が証明致しました(私は3時間3分台でしたが・・)ので、ぜひ参考にしてみてください!
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