アシックスの最新厚底カーボンシューズ「メタスピードスカイTOKYO」を実際に北海道マラソン2025で着用。

私はこれまでアシックスの厚底シューズといえば「メタスピードエッジプラス」しか履いたことがありませんでした。
しかし今回発売された「メタスピードスカイTOKYO」は私の周りのランナーさんの評判がすこぶる高く、履いてみたくなって購入してしまいました。
以下私の実走データと感覚をもとに、ライバル厚底シューズとの違いを徹底比較しました。購入を迷っているランナーに向けて、シューズ選びのヒントをお届けします。

※「最近お前シューズ買い過ぎじゃね?」と私を睨みつける我が家のポメラニアン笑
メタスピードスカイTOKYOとは?最新モデルの特徴

従来モデルとの違い
メタスピードシリーズは「スカイ」と「エッジ」に分かれていますが、今回のTOKYOモデルはその中でも最新の「ストライド型ランナー向け」モデル。
過去に私は2022年に発売された「メタスピードエッジ+」を履いておりましたが、ストライド走法の私の脚にはしっくりこなかったので、今回は「メタスピードスカイTOKTO」を購入してみました。

アシックス「メタスピードスカイTOKYO」の特徴として
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ミッドソールにFF BLAST TURBO+FF LEAPの2層構造を採用
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新アッパー「MotionWrap 3.0」で軽量化&通気性アップ
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グリップ力抜群の「ASICSGRIPアウトソール」搭載

前作「パリ」よりも軽く接地感が自然。持った瞬間に「これ、本当にカーボン入り?」と思うほど軽いです。以下にご紹介しますが、サイズ25.5cmで片足149gという劇的な軽さです。

アシックス独自のカーボンプレート&FF BLAST TURBOフォーム
ソールの中にはカーボンプレートが内蔵されていますが、ナイキのように「跳ねる」という感じよりも、脚を転がすように前に進む感覚がメタスピードスカイTOKYOには感じられます。

弾むというより、脚が自然に伸びていくタイプの推進力です。クッションも柔らかすぎず、レース中の安定感もありました。
北海道マラソン2025で実際に履いてみたレビュー
私は2025年8月に行われた「北海道マラソン2025」でメタスピードスカイTOKYOを履いて走りました。

レース前のフィッティングと履き心地
まず感じたのは、フィット感の軽さ。

アッパーが薄くて通気性がよく、暑い真夏の北海道マラソンでもムレませんでした。給水で濡れたときの違和感もなく、走り終わった時にはシューズはすっかり乾いていました。それだけ速乾性も高いです。

紐をきつく締めすぎると甲に少し圧がかかるので、やや緩めに結ぶのがちょうど良かったです。
シューズの軽さ
メタスピードスカイTOKYOの最大の特徴が「めちゃ軽」な点です。この分厚いソールの見た目とは裏腹に、25.5cmでなんと片足149g!!

以下私が履いた最新厚底カーボンシューズの重さ一覧です。
| メーカー名 | 商品名 | 片足の重さ (25.5㎝) |
| アシックス | メタスピードスカイTOKYO | 149g |
| プーマ | ニトロ ディビエイト ニトロエリート3 | 177g |
| ナイキ | ヴェイパーフライネクスト%4 | 153g |
| ナイキ | アルファフライ3 | 183g |
| ホカオネオネ | シエロX1 2.0 | 188g |
| ホカオネオネ | ロケットX2 | 192g |
| アディダス | アディオスプロ4 | 183g |
直近ではナイキ「ヴェイパーフライネクスト%4」が一番軽かったのですが、メタスピードスカイTOKYOはついに150gを切りました。厚底カーボンシューズが出てきた当初は200gを切ればかなり軽い!と言われてましたので、149gは驚異的な軽さです。
前半の加速感と後半の安定性
序盤の下り区間では「スッ」と前に進む感じが心地よく、まるで脚が軽くなったよう。カーボンの反発は強すぎず、無理に押し出される感覚がないのが好印象でした。
20kmを過ぎても脚のバネ感が続き、「これは後半も持つな」と感じるほど。なので真夏の北海マラソンで気温も25度以上ありましたが、シューズの反発を使って25-35kmに1キロ4分10秒までペースアップ。
シューズの反発に乗って急にペースを上げたので、35km以降スタミナ切れで失速・・・結果的に北海道マラソンを3時間17分台で完走。
ただ脚のダメージは意外と少なく、翌日も軽いジョグができました。
フルマラソン3時間17分台で走って感じたリアルな印象
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スタート直後:軽さと反発で気持ちよく加速
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中盤:脚の回転が自然に続き、真夏の暑さでも25km過ぎても軽快に走る
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終盤:シューズの反発利用して25km以降急激に気持ち良くペースアップしたが、スタミナキレて35km以降疾走・・
- 走り終わったあと、足のダメージはほぼなし。靴擦れなども一切ありませんでした。これがすごい!

他社の厚底カーボンシューズとの比較
実際に今をときめく他社厚底カーボンシューズとの比較を行ってみました。

プーマ ディヴィエイトニトロエリート3との違い
まずは私がこれまで発売してきた厚底カーボン史上最強だと思っているプーマ「ディヴィエイトニトロエリート3」との比較から。オレンジカラーが好きな私はこの「ディヴィエイトニトロエリート3」が2足目です。

アウトソールの柔らかさは「メタスピードスカイTOKYO」に分があります。

ただミッドソールがやや硬めの「ディヴィエイトニトロエリート3」の方が反発は大きく、特に短い距離のレースでは威力を発揮してくれます。

両方とも履いた瞬間にクセがないシューズだということがよく分かります。あとは反発の好みでしょうか。そして耐久性に圧倒的な差があります。ディヴィエイトニトロエリートの方がアウトソールの耐久性は高いです。
プーマ「ディヴィエイト ニトロエリート3」のレビュー記事はこちら↓

ナイキ ヴェイパーフライ4との違い
続いてナイキのど定番厚底カーボンシューズ「ヴェイパーフライ4」との比較。これもオレンジ好きの私はこのカラーが発売されるまで発売を待っておりました笑

シューズの軽さとフィット感は同程度。反発はメタスピードスカイTOKYOの方が高いと感じます。

ただこれもプーマ「ディヴィエイトニトロエリート3」同様に、アウトソールの耐久性は「ヴェイパーフライ4」の方が圧倒的に高いです。
ナイキ「ヴェイパーフライ4」のレビュー記事はこちら↓

アディダス アディオスプロ4との違い
最後に最近市民ランナーの間でも人気が高いアディダス「アディオスプロ4」との比較。

アディダス「アディオスプロ3」と比べると、軽さではスカイTOKYOが断然上です。あとは走っている時の安定感

あとはクッション性はアディオスプロ4の方が一段上です。その変わりミッドソールが柔らかすぎるので、厚底ながら地面を感じることができるというのがアディオスプロ4です。
アディダス「アディオスプロ4」のレビュー記事はこちら↓

メタスピードスカイTOKYOは、どんなランナーにおすすめか?

サブ3〜サブ3.15を狙うランナーに最適
私のようにサブ3〜サブ3.15あたりを狙うランナーにとって、この軽さと反発のバランスは非常に心強いです。

レース後半でも脚が動く感覚があり、マラソン終盤の粘りをサポートしてくれます。
ストライド型 vs ピッチ型ランナーへの適性
アシックス公式にもありますが、メタスピードスカイTOKYOは「ストライド走法」(大きく脚を伸ばして進むタイプ)の方に向いています。
私は過去にメタスピードエッジを履いてましたが、ストライド走法の私にはイマイチ合いませんでしたので、今回スカイを購入してみましたが、これがドンピシャでした。
自分はピッチ走法型(小刻みな回転)型だなと思う方は「メタスピードエッジTOKYO」の方が合うと思います。
練習用との使い分け方
メタスピードスカイTOKYOは「レース用シューズ」としてだけ使うのがベストです。なぜなら以下に画像付きでご紹介しておりますが、アウトソールの耐久性が低いので練習で履くのが勿体無い。
普段のポイント練習やペース走は同じくアシックスの「マジックスピード」や「ノヴァブラスト」で脚づくりをして、レース直前にメタスピードスカイTOKYOを履く。この使い分けがメタスピードスカイTOKYO長持ちさせるコツです。
まとめ|メタスピードスカイTOKYOは買うべきか?
実走レビューから見えたメリット・デメリット
メリット
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とにかく軽く、自然に前へ進む推進力
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反発が強すぎず、長時間でも脚が残る
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通気性とフィット感が抜群、速乾性もあり
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レース終盤でも「走れている感覚」が続く

デメリット
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コーナーや荒れた路面でやや不安定
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価格はやや高め(約3万円台)
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ヒールの安定感は好みが分かれる
- 耐久性が低い。先端と踵が早い段階からえぐれる↓

これが証拠写真です。北海道マラソン含めて前後の練習で走行距離は150km程度で、先端角の赤部分アウトソールとラバーではない白い部分がえぐれてます。

かかとの白い部分のスレが生じてます。メタスピードスカイTOKYOの耐久性は他社厚底カーボンに比べて低いと言わざるを得ません。

ただシューズとしての評価は◎なので、記録を狙いたい時のレースの時だけのために履きことをおすすめします
価格・耐久性を踏まえた総合評価

メタスピードスカイTOKYOの定価はギリギリ3万円アンダーの29,700円(税込)以下他社厚底カーボンシューズの定価(税込)と比較してみました。他社シューズと比べてもそこまで高くありません。一昔前に比べるとびっくりするくらいシューズのお値段が高くなってますが・・
| メーカー名 | 商品名 | 定価(税込) |
| アシックス | メタスピードスカイTOKYO | 29,700円 |
| アシックス | メタスピードエッジTOKYO | 29,700円 |
| プーマ | ニトロ ディビエイト ニトロエリート3 | 29,700円 |
| プーマ | ニトロ FAST-R エリート3 | 38,500円 |
| ナイキ | ヴェイパーフライネクスト%4 | 29,700円 |
| ナイキ | アルファフライ3 | 39,655円 |
| ホカオネオネ | シエロX1 2.0 | 38,500円 |
| ホカオネオネ | ロケットX2 | 35,200円 |
| アディダス | アディオスプロ4 | 28,600円 |
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