2023年12月に新発売となったプーマ「FAST-R ニトロ エリート2」
これまで他社が発売してきた厚底カーボンシューズとは一線を画する、カーボンプレート剥き出しの奇抜なデザインが特徴のシューズで注目を集めているプーマ「FAST-Rニトロエリート2」ですが、2024年箱根駅伝でも多くのランナーが着用しておりました。
サッカーのイメージが強いプーマですが、2024年箱根駅伝での装着率はなんと8.7%、人数にすると20人ものランナーがこのプーマ「FAST-Rニトロエリート2」を着用していました。
奇抜なデザインもさる事ながら、着用率が一気に高まったプーマの最新厚底カーボン「FAST-Rニトロエリート2」 私も気になって購入してしまいました。
昨今ナイキを筆頭に厚底カーボンシューズ市場が白熱しておりますが、他社も追随してます。一体プーマ「FAST-Rニトロエリート2」はどんなポテンシャルを秘めたシューズなのでしょうか。
他社厚底カーボンシューズと比較しながら、これまであまり注目されることのなかったプーマの厚底カーボンシューズ「FAST-Rニトロエリート2」を徹底レビュー致します。
ちなみに私の過去5年間のベストタイムは、
10キロ:39分16秒(伊達ハーフマラソン)
ハーフマラソン:1時間24分02秒(2024年東京レガシーハーフマラソン)
フルマラソン:3時間25分12秒 (2024年洞爺湖マラソン)
というタイムです。俗にいうサブ3.5ランナーが物申している、という感覚で捉えてもらった方が良いです♪
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プーマ「ニトロエリート2」の詳細
プーマ「FAST-Rニトロエリート2」の詳細について以下にガッツリご紹介致します。
外観とデザイン
これまでの他社厚底カーボンシューズにはない奇抜なデザインが特徴のプーマ「FAST-Rニトロエリート2」シューズの中間付近のミッドソールと、つま先までせり出したカーボンプレートが衝撃的な外観です。
またイエローを基調としたカラーリングは日本の駅伝を記念したスペシャルモデルの限定色。すべての駅伝ランナーの襷への想いを表現した「EKIDEN RUSH PACK(エキデンラッシュパック)」カラーです。
この記事を書いている2024年2月現在では、イエローカラー1種類のみです。今後バリエーション豊富なカラーが発売されることを願いましょう。
フィット感とサイズ感
私はこれまで購入した他社厚底カーボンシューズは全て25.5センチです。プーマ「FAST-Rニトロエリート2」も25.5センチを購入。
見てお分かりの通り、真ん中部分がキュッとくびれているため、他社厚底カーボンシューズに比べると履き始めは窮屈感があります。
これは「FAST-Rニトロエリート2」で採用されている独自の補強パーツ 「PWRTAPE(パワーテープ)」と軽量かつ通気性に優れたアッパー(シューズの生地)素材「ULTRAWEAVE(ウルトラウィーブ)」によるフィット感による窮屈感です。
「PWRTAPE(パワーテープ)」は前作よりも耐久性が向上し、「ULTRAWEAVE(ウルトラウィーブ)」は、軽量かつ通気性に優れており、前モデルよりアッパー素材だけで20%の軽量化が実現されております。
ナイキ「アルファフライ3」と同様のシューズ一体型のシュータンとなっており、ソックスを履いているかのようなフィット感を生み出してくれます。
シュータン(靴ベロ)に厚みはなく、ホントソックスを履いているかのような肌感覚です。
パフォーマンスと機能性 カーボンプレート剥き出しがエグい
プーマ「FAST-Rニトロエリート2」の最大の特徴がこれ↓ アウトソール(靴の裏側)にカーボンプレートが剥き出しなこと。見た目がエグいですね。
この「FAST-Rニトロエリート2」の見た目も特徴的な分割されたミッドソールは前作も同様の形状でした。
この同様の形状を残しながらも「FAST-Rニトロエリート2」では、むき出しのカーボン仕様の『PWRPLATE(パワープレート)』がつま先まで突き抜けた構造に改良されました。
この独特なプレート構造により地面との接地面が増え、ストライドを伸ばすことで推進力を高めることが期待できます。
ちなみに「PWRPLATE(パワープレート)」とはプーマ独自のカーボンプレートのことで、ランニング効率のためのサポートと推進力を提供するように設計されております。
走りにパワフルな推進力を与えてくれるむき出しかつ先端まで突き出した高反発カーボンプレートによって、エネルギー蓄える力が22%、反発性が46%前作よりもアップしました。
高反発に加えてミッドソール素材には「NITRO ELITE FOAM(ニトロエリートフォーム)」が採用。プーマ独自の「NITRO ELITE FOAM(ニトロエリートフォーム)」にはAliphatic TPU(アリファティック ティーピーユー/脂肪族 熱可塑性ポリウレタン)という最先端のイノベーションによって生まれた素材を採用。
この最先端イノベーションによって生まれた素材がミッドソールの前足部、かかと部分全てに採用されており、まるでスーパーボールのような反発力を感じます。
あとシューズの機能性で言うと、靴ベロ(シュータン)に輪っか(プル・ストラップ)が付いてます。
これがかかとにも付いており、窮屈感のある「FAST-Rニトロエリート2」を履くときにとても便利です。
ただ輪っか(プル・ストラップ)は見ての通り細いので、思いっきり引っ張ると取れそうで心配です・・笑
アウトソールの耐久性・グリップ力は?
「FAST-Rニトロエリート2」のアウトソール(靴底)のつま先部分には、つま先の着地でもグリップ力を高めてくれる「PUMAGRIP-LT」というプーマ独自の軽量かつ薄く、つま先で着地したときでもグリップ力を発揮される素材を採用。
つま先部分のアウトソールをアップ画像で見てみると溝が多くグリップ力は高そうです。またラバーもなかなか耐久性が高そうな素材です。
「FAST-Rニトロエリート2」はつま先で着地することを前提に作られて位いるため、かかと部分のラバーは最小限度に貼られてます。
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プーマ「ニトロエリート2」を他社厚底カーボンシューズと比較してみた!
プーマ「FAST-Rニトロエリート2」を私が所有している他社有名どころの厚底カーボンシューズと色々比較してみました。
比較する厚底カーボンシューズはナイキ「アルファフライ3」、ナイキ「ヴェイパーフライ3」、アディダス「アディオスプロ3」、ホカオネオネ「ロケットX2」、アシックス「メタスピードエッジプラス」の5足。
どれも実業団ランナー、箱根駅伝に出場する大学生ランナー、市民ランナーに至るまで多くのランナーに愛用されている各社が誇る代表的な最新厚底カーボンシューズです。
ご購入検討の参考にして頂けますと幸いです。
ナイキ「アルファフライ3」との比較
2024年1月に発売になったばかりのフルマラソンで世界記録を樹立した厚底カーボンシューズ「アルファフライ3」との比較です。
つま先の反り上がり具合は同じくらい。プーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方が足底の真ん中くらいから反り上がってます。
ミッドソール(シューズのクッション部分)の厚みはナイキ「アルファフライ3」の方が少々分厚い。触った感じの柔らかさはプーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方が柔らかく感じます。
アウトソール(靴底)ですが、同じサイズ25.5センチでもプーマ「FAST-Rニトロエリート2」がデカく見えます。ナイキ「アルファフライ3」の方が横幅がある分、長さが短くなってます。
ナイキ「アルファフライ3」の方が足底全体で着地する、ミッドフット走法のランナー向けに作られているように見えます。
ナイキ「アルファフライ3」レビュー記事はこちら↓
ナイキ「ヴェイパーフライ3」との比較
ナイキが誇る最も着用率が高い最新厚底カーボンシューズ「ヴェイパーフライ3ネクスト%」との比較です。
かかとの角度はプーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方があります。両方とも同じような傾斜を描いてます。
ミッドソール厚さはナイキ「ヴェイパーフライ3」の方が厚いように見えます。触った感じの柔らかさはプーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方が柔らかく感じます。
アウトソールはプーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方がつま先がワイドです。ナイキ「ヴェイパーフライ3」の方が細身に見えます。
ナイキ「ヴェイパーフライ3」レビュー記事はこちら↓
アディダス「アディオスプロ3」との比較
多くの記録を生み出したアディダスが誇る最新厚底カーボンシューズ「アディオスプロ3」との比較です。
つま先の角度はほぼ同じです。プーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方が足底の真ん中くらいから反り上がってます。
ミッドソールの厚さもほぼ同じ。触った感じの柔らかさはプーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方が柔らかく感じます。
アウトソールのつま先部分の横幅もほぼ同じ。かかとの幅もほぼ同じという、プーマ「FAST-Rニトロエリート2」とアディダス「アディオスプロ3」は非常に似通ったシューズです。
「アディオスプロ3」がしっくり来ていた方に「FAST-Rニトロエリート2」は良いかもしれません。
アディダス「アディオスプロ3」レビュー記事はこちら↓
ホカオネオネ「ロケットX2」との比較
ホカオネオネが誇る最新最速厚底カーボン「ロケットX2」との比較です。
「ロケットX2」は、前足部が大きく湾曲している「メタロッカー構造」が大きな特徴のシューズですが、やはり「ロケットX」の方がつま先の角度が高くなってます。傾斜は同程度でしょうか。
ミッドソールの厚みはほぼ同様。触った感じの柔らかさはホカオネオネ「ロケットX2」の方がかなり柔らかく感じます。
アウトソールの横幅はプーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方がややあります。私は「ロケットX2」のグリップ力にはやや問題があると思ってます。
「ロケットX2」は、雨の日の路面は結構滑るかと・・見た目からもプーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方が高そうです。
ホカオネオネ「ロケットX2」レビュー記事はこちら↓
アシックス「メタスピードエッジプラス」との比較
続いてアシックスを代表する厚底カーボンシューズの最新モデル「メタスピードエッジプラス」との比較です。
つま先の角度はアシックス「メタスピードエッジプラス」の方が高くなってます。
ミッドソールの厚さはプーマ「FAST-Rニトロエリート2」があります。触った感じの柔らかさはプーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方が柔らかく感じます。
アウトソールつま先の横幅はプーマ「FAST-Rニトロエリート2」の方があります。グリップ力は同程度かと思います。
「メタスピードエッジプラス」の方が足裏全体で着地する、ミッドフット走法のランナーさん向きかと思います。
アシックス「メタスピードエッジプラス」レビュー記事はこちら↓
他社厚底カーボンシューズと重さ・値段の比較
やはり厚底カーボンシューズで木にあるのは重さと値段ですよね。プーマ「FAST-Rニトロエリート2」を上記でご紹介した他社厚底カーボンシューズと重さ・値段を比較してみました。
まず気になる「FAST-Rニトロエリート2」の重さですが、片足25.5センチで233g!
上記でご紹介した他社厚底カーボンシューズの重さと比較してみます。
メーカー名 | 商品名 | 一足の重さ (25.5㎝) |
プーマ | FAST-R ニトロ エリート2 | 233g |
ナイキ | アルファフライ3 | 182g |
ナイキ | ヴェイパーフライネクスト%3 | 178g |
アディダス | アディオスプロ3 | 197g |
アシックス | メタスピードエッジプラス | 188g |
ホカオネオネ | ロケットX2 | 192g |
重さで比較してみると「FAST-Rニトロエリート2」は決して軽いシューズとは言えません。高性能厚底カーボンシューズが1足200gを簡単に切る時代において233gはむしろ重いと言えるでしょう。
ただこうして足を通して走ってみると、決して他のシューズと比べて重いという実感はほとんでありません。2024年の箱根駅伝でも20人もの大学生が履いて走ったシューズですから重さ以上のメリットの多さを感じます。
続いてプーマ「FAST-Rニトロエリート2」と、価格の高騰が続いている他社厚底カーボンシューズの値段(税込定価)を比較してみます。
メーカー名 | 商品名 | 定価(税込) |
プーマ | FAST-R ニトロ エリート2 | 35,200円 |
ナイキ | アルファフライ3 | 39,655円 |
ナイキ | ヴェイパーフライネクスト%3 | 35,750円 |
アディダス | アディオスプロ3 | 26,400円 |
アシックス | メタスピードエッジプラス | 27,500円 |
アシックス | メタスピードスカイプラス | 27,500円 |
ホカオネオネ | ロケットX2 | 35,200円 |
プーマ「FAST-Rニトロエリート2」の定価(税込)は35,200円と他社に引けを取らない高さです笑 上記でご紹介したアッパーやミッドソール、つま先までせり出したカーボンと、これだけの性能を持ち合わせていたら納得のお値段かと思います。ただ全体的にもう少し安くなってほしいです・・
ただ厚底カーボンシューズも時期が来れば徐々に値段が下がってくる傾向にあります。各社公式サイトや通販サイトをくまなくチェックされると良いでしょう。
プーマ「FAST-Rニトロエリート2」の実走
雪国北海道在住の私はこの記事を書いている2024年2月現在、雪が舞う雪上真っ只中です。実際のレースでの感覚については、4月以降のハーフマラソンやフルマラソンで履いてみてレビューします。
今後の実走レビューに乞うご期待ください。
まとめ:他社厚底カーボンシューズよりも反発が欲しいランナー向け
今回ご紹介した「FAST-Rニトロエリート2」のカラーは日本の駅伝を記念したスペシャルモデル「EKIDEN RUSH PACK」カラー。
これだけのポテンシャルを秘めていることと、見た目が奇抜で注目度が高いシューズなので、今後多くの市民ランナーが着用していることを目にする機会が増えるでしょう。ニューカラーが発売することが楽しみですね!
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